東京トラガールとは、東京都内でトラックドライバーとして働いている女性の愛称です。

「バスの運転手」「タクシードライバー」「電車の運転士」同様、『トラックドライバー』も女性の活躍が目立つようになってきました。
2014年には政府・国土交通省が運送・物流業界で女性が活躍できる環境を整える取組みを開始。
女性トラックドライバーの愛称をトラガールとし、プロジェクト始動。
しかし、トラガールの業界平均比率は2.4%とまだまだ少ない。
そんな中、女性を積極的に採用し、多くの女性が活躍している企業をご紹介させていただきます。


シグマロジスティクス株式会社
女性活躍推進部 執行役員部長 須田 淡子さん
トラガールの皆様 小野さん、柳川さん、渋谷さん、斎藤さん

シグマロジスティクスで「トラガールデビュー」した4人の女性たちが、前職・趣味・仕事の魅力について語ります♪


株式会社ハナワトランスポートでは多くの女性のドライバーが活躍しています。

その中の一人、「柏崎さくら」さんにインタビューをしてきました!

会社前にて

この業界に入ったキッカケ

Q 社会人デビューは、どんな会社でどんなお仕事をされたんですか?

高3で免許を取得して、車が大好きで、車に乗れる仕事に就きたいと思っていました。でも、初心者で雇用してくれるところが無かったんです。なので、高校を卒業して最初に入った会社では、一般事務と受付の仕事をしていました。そこは鋳物工場で、主にはドアノブの製造をしている会社でした。そこで受付をしていた時に、来客されるお客様との会話・コミュニケーションがすごく楽しくて。その仕事を2年くらい続けて、転職しました。

Q 楽しかったのに転職しちゃったんですか?

事務は女性だけだったので、上の方とのやり取りとか、対人関係ですよね…。上下関係や女性との繋がりが、こんなにも怖いものなのか!と(苦笑) 何かないかと探していた時に、ドライバーの仕事を見つけました。もともと車に乗れる仕事がしたかったのもありますけど、女性が少ない職場に入った方が向いてるんじゃないかと思って。

Q 入ってみて、実際どうでした? やっぱり、トラックドライバーって“おっかないオッサン”ってイメージがあったりとか…?

いえ!全くそんなことなかったです。むしろ、やっぱり男性の方がサバサバしていて、付き合いやすかったです。しかもその時は私まだ20代前半で、「若い女の子が入ってきた!」って(笑) みんな親切にしてくれました。道とかも全然分からずにいたら、A4に地図をコピーして、ここ曲がってここ曲がってって…全部書いてくれてたり。……ほんと、いい人たちばかりで。あと、トラックに乗るのも楽しかったです。

トラック

今の会社の魅力

Q その後、今の会社に転職したきっかけは?

寿退社をして、ブランクがあったんです。でもしっかりとした仕事に就かなきゃ!っていう時に、ハナワトランスポートさんの求人広告が、たまたま目に止まって。面接を受けさせてもらったんですけど、どんなお仕事をしている会社なのか全然分からなかったので、「1日だけ体験させていただけないでしょうか」とお願いしたんです。そしたら、「じゃ、いいよ」って。すごく親身になって話を聞いてくれて、信頼できるなって印象でした。それから6年半くらい勤めて、2年ブランクがあって、4年前にまたこの会社に戻ってきました。

Q えっ、一度辞めて?

そうなんです。ほんとにその時は、仕事休もう!と思って。そのブランクの間は、介護の専門学校に通ってました。何か資格を取ろうと思って。次にステップになるのは介護かな、と。…でも向いてなくて(苦笑) あとはバイトを少ししてました。

Q 戻るきっかけは何だったんですか?

上司だった方とは、ずっと連絡を取ってたんです。私が悩んだりした時に、話を聞いてくれたりとか。年に1回、「東京都トラックドライバーコンテスト」っていうのがあって、辞めてからも応援で行ってたので、お会いする機会もあって。それでここの事業所を発足する時に、再びこちらにお呼びいただいた…って経緯ですね。…ま、悩みましたけどね(笑)

Q 悩んだのはどうしてですか?

辞めた理由にも通じますけど…。個人宅への運送で、一人で大きな荷物をマンションの何階とかまで持っていかなきゃいけないんですね。「一人じゃ運べない」んです。で、そんな時は仲間にヘルプを頼んでいたんです。でも…その回数もどんどん増えてしまって。それがどうしても「女性」ということで周りに迷惑を掛けている、という気持ちになって、ストレスを抱えて…それが理由で退職に至りました。

Q でも戻ったということは、その点は折り合いつけられたんでしょうか?

今私が周っているエリアは、2トン車では入れない部分なので、1トンのハイエースで周ってます。だからと言って大きい荷物が無いわけじゃないんですけどね。でも前よりは楽になりました。どうしても一人じゃ運べないものに関しては、夜間で人が割ける時にするとか、お客様とコンタクトを取って対応してます。

Q 戻った後は、周りの反応はどうでした?

戻った時に知っている人はあまりいなかったんですね。でも、知っている方や、風の便りで戻ったことを聞いた方は、揃って「なんで」「まさか」と。私、辞める時にけっこう盛大に送り出されてるんですね。皆さんから「お疲れ様でした!」って。家にお花が届いたりとかいろいろ(笑) それにも関わらず戻ってきちゃったんです(笑) でも温かく迎えていただきました。

点検

仕事内容

Q 2年間ブランクがありましたが、そこは大変じゃありませんでしたか?

この業界、意外と大変でした。半年くらいずっと。使っている機械も違えば、当然プロセスも変わりますし。しつっこく分からないことを聞いている状態でした。

Q でも皆さん、教えて下さったんですよね?

なんですが、この事業所が立ち上がった時だったので、初心者の方が多かったんです。で、全てのプロセスを教えられる人が、12名くらいしかいなかったんです。その12名が日々教えながら業務を進めていく感じで…みんな苦手なところをやらないとか、足並みを揃えるのが大変でした。あとは、自分で分かっていないと20代の子たちにも教えられないので、日々、「聞いて、書いて、覚えて、フィードバックして」…ってずっとやってました。今は、みんな私より優秀です(笑)

Q 今、メインで運んでいる物はなんですか?

会社としては法人のお客様が8割以上なんですが、今私が担当しているエリアは、個人の方で、輸入商品を運送しています。お子様と一緒に安心して暮らせるような地域なんですね。働いているお母さんが多いので、海外の子ども服とか、安くて送料無料のものが夜中にポチっとされてる…という感じです。

Q 練馬区担当とのことですが、お一人で担当されてるんですか?

いえ、だいたい各区2名で担当してます。なので、もう一人女性のドライバーがいます。板橋区も2名、北区も2名、豊島区はちょっと広いので3名でやってます。

Q 一日のタイムスケジュールを教えてください!

だいたいこんな感じです。

06:00起床
07:20通勤
家から駅まで25分徒歩!
最寄り駅から電車で40分。
09:00出社、朝礼、荷物の仕分け
早番で9:00出社は、運送業にしてはゆっくりめです。
09:30〜09:401回目の配達・集荷
12:00過ぎ一時帰社
時間があれば事務所でランチ。忙しい時はコンビニでお弁当を買ってトラックの運転席で食べることも。
DHLのセンターからトラックで荷物が運ばれてきます。(昼便)
13:002回目の配達・集荷
14:30午後便の荷物が到着。
このタイミングで帰社したいけど、なかなかそうはいきません…。
15:30一時帰社
集荷した荷物を降ろして、配達する荷物を積み込みます。
16:00前3回目の配達・集荷
17:45〜17:55帰社
集荷した荷物を降ろして、配送準備を行います。
18:20〜データ入力
積み込み確認
現金精算
日報記入
19:30〜退社
Q 仕事のやりがいは何ですか?

やりがいは、とにかく色んなお客様との出会いがあること、ですね。お客様から、モチベーションが上がる言葉を投げかけてくれたりとか。親身に相談をしてきてくれたりとか。私の担当しているエリアが個人のお母さんが多いのもありますね。お客様のお子さんが、生まれたばかりは寝てるだけだから大丈夫だけど、ハイハイとか歩いたりし始めた時に、「も〜〜危なくてどうしよう〜〜」とか。そしたら私も、「目が離せないけどとりあえず体に気をつけて頑張って!」って、お互いに応援し合うというか。何かあったら配達の時に、旦那さんにも言えないような悩みを打ち明けてくれてもいいし、みたいな。そんな友達感覚になれるお客様が多いんです。クリスマスにカードをもらったりした時は、もう、感動!ですね! お子さんの成長も楽しかったりします。「ねぇねぇ」しか言えなかった子が「おねぇさん」って言えるようになったり、「バイバイ」って言ってたのが「さようなら」になったり。

Q 違う職種に聞こえますね(笑)

あはは(笑) でも、喧嘩するほど仲が良いって言うじゃないですか。法人のお客様でも、中には「そんなとこに荷物置くんじゃない!」って怒る方もいらっしゃるんですね。私は「じゃあ持って帰る」って言っちゃうんですけど。そうすると、やっぱり別のところでは急いでいる荷物なので、「ごめん」って言われて、「許さない」とか(笑) やり取りしている内に、融通が利くようになってくるんです。対人関係を築くっていうか、そこにやっぱり楽しさを感じています。

集荷

ライフスタイル

Q 今の家族構成を教えていただいてもいいですか?

はい。今は父と二人で暮らしてます。あと私、動物大好きなので猫と金魚がいます。前はブルドッグも飼ってました。

Q 家庭と仕事の両立は、難しいですか?

うーん…私は父と二人なので、家のことはほとんど父に任せてしまっている感じです。仕事に生きてます(笑) 何かやっている自分が好きなので、仕事と家庭のバランスでストレスになることはありませんね。

Q 仕事以外で、趣味とか、何か熱中していることはありますか?

フットサル観戦が好きです。社内でもフットサルのグループがあるんですけど、自分がプレイするのはもう、体力の限界でした(笑) なので、見る専門です。

Q じゃあ、休日はフットサル観戦を?

はい。あと日曜は、学校に通ってます。今、会社でコンプライアンスの委員会がありまして、そこでハラスメントの委員としてやってるんですね。それで、何か相談された時に、自分の意見が本当に合っているのか合っていないのか、疑問に思って。色んな経験はしてきているけれども、それを相手に押し付けちゃってたらやだな…相談してきた方も私みたいになっちゃったらやだな…って思って。そういった時どんな対応したらいいんだろうって。で、今メンタルヘルスとEAPを、資格を取得しようと頑張って勉強しています。自分にもプラスになることで、周りの空間が良くなったらいいなぁっていう思いがあって。

配達

仕事を探している女性に向けて

Q トラックドライバーという職種の魅力は何ですか?

まず、色んな人との出会い・コミュニケーションがある。あとは、色んな場所に行って、お店の発見がある。…それからこれは私の場合ですけど、“男性に負けないくらいの努力をすれば、どんな仕事でもできる”って思い込める。男性が少ない職場なので、活躍していけば目立ってくる、というか。あと周りではやっぱり、道を覚えるのが楽しいってよく聞きますね。長距離のドライバーでは、ご当地の名物を探し当てるのが面白い!とか。

Q 今練馬区を担当されていますが、そこでもやっぱりお店探しとかしますか?

はい。車が停められて、ワンコイン以下で食べられる、美味しいランチのお店とか(笑)

Q どんな人がハナワトランスポートに向いていると思いますか?

運転が好きな方はもちろん、会社を良くしていこうっていう取り組みとかに、率先して参加してくれる方。今、4projectというのがあって、業務が終わった後に、各サービスセンターの人が集まって、色んな情報を共有して、フィードバックしたり、っていうのを行なっているんですね。今の若い方ってけっこう、仕事が終わったらパツッとプライベートに切り替えちゃったりする方が多いと思うんです。でも、会社が良くなろうとする働きかけに、前向きに、自分からトライできる方が良いと思います。

Q 今の従業員の方々も、そういった方が多いんですか?

そうですね。あと、イベント好きな方も多いです。それもやっぱり、時間を割いてでも一緒にイベント考えてくれたり。あとは、仕事になるとすごく真面目な方が多いです。人間関係の良いところで働きたいって方にこそ、来ていただきたいですね。

Q たとえばトラックドライバーの業界で、女性だからナメられたりとか、煽られたりとか、そういう怖さはありますか?

昔は、「ネーチャンなんかにトラック運転できんのか」って嫌な気持ちになることを言われたりもしましたけど、今は無いですね。特に私の担当エリアでは、女性ドライバーという理由で文句を言われたりってことは無いです。それとは別で、(これは業界的なことなんですけど)集荷に行った時に、大きいセンターだと並べ方に暗黙のルールがあったり、集荷の時間がきっちり決まっていたり…それを知らずにいてクレームをつけられることはあります。ここの事業所では無いんですけど、そういうことはあります。

Q では、トラック未経験の女性に、不安を払拭するようなアドバイスはありますか?

今は、研修期間を設けるようになっています。研修期間でドライビングチェックというのがあって、私の時はそれが無かったので、初めて行っていきなり乗らされちゃうのかなって不安もありました。

Q ちなみにハナワトランスポートでは、研修期間はどのくらい設けているんですか?

新人で2〜3か月、中途の方でも最低1か月半は設けるようにしています。

Q 免許取得に対するサポートとかは?

ハナワトランスポートでは、免許がない中途の方でも採用しています。どちらかというと、技術よりも人柄重視です。何で技術が無いのに採用できるかっていうと、その後の研修が充実しているからなんですね。そこから2年くらい掛けてプロドライバーになってもらう、という仕組みができています。今は、トラックでもオートマもあるので、マニュアル持ってなくても乗れちゃうんですよね。なので気軽に…というか(笑) でも「こわい」という気持ちは、ある程度はずっと持ってた方がいいものでもあるんです。事故に繋がってしまったりもするので。だから、「こわい」ままでいいんです。

インタビューお答えいただき、ありがとうございました!
トラック前にて

柏崎さくらさん プロフィール

柏崎さくら
出身地埼玉県さいたま市(旧浦和市)
血液型A型
身長154cm
星座牡羊座
好きなもの・ことFリーグ(フットサル)観戦
© 2017 Run Talk 109 Tokyo.